患者さんのための 取り組み
安心できる医療スタッフとの コミュニケーション体制
医療スタッフとのコミュニケーション
患者さんとお話していると、気になることがあります。
「あれ?この患者さんはご自分が内服しているお薬のこと、ちゃんと理解されているかしら?」「薬の効果や副作用について、どのような時に休薬が必要か、飲み忘れたらどうするのか、分かっているのでしょうか?」「他の医療機関に受診されるときにお薬手帳を持参しているかしら?」「お薬がおうちにいっぱい余っていないかしら?」「古くなった薬を飲んじゃったりしてないかしら?」
そして、多くの患者さんがよく分からないことを医師や看護師に聞きづらいと感じていて、言いたいけど言えない、聞きたいけど聞けない、そんな状況ではないだろうか?
患者さんと医療スタッフとのコミュニケーションが必要なことは皆さんご承知の通りと思いますが、その手段が分からず迷っている患者さんも多いのではないでしょうか?
「関節リウマチ・膠原病ってどんな病気?」「どんな治療?」「どんな経過をたどる?」「私は自分で何をすればいい?」「治療費が高い、通院手段がない、薬を飲みたくない、誰に相談すればいいの?」「スキーやゴルフはしていいの?」「旅行に行くとき注射の治療はどうするの?」「二重の手術や全身脱毛してもいいの?」「風疹のワクチンは打っていいの?」「妊娠しても大丈夫?」
ほんの一例ですが、このようにたくさんの何故?とたくさんのどうしたらいい?の中で患者さんは暮らしています。
クリニックに通院されている患者さんはお家に帰ったら自分で薬を管理し、自分で指示通りの頻度で薬をのみ、体調チェックして、いつもと違う症状が出たら気にしながら早めに連絡する、これら全て自己管理です。
私達は、患者さんの「今どうしたらいいか?」に応え、正しい情報提供者となり、よき相談相手になることを目指しています。
勿論、クリニックにいらしたときに声をかけて頂ければ、相談や質問にお応えすることは当然です。
医師に直接言いづらいことや、困り事、悩み事、受付スタッフやリハビリスタッフ・看護師がお聞きさせて頂き、必要に応じて医師にお伝えさせて頂きます。
当院が考えるコミュニケーションの重要性
病院で「先生や看護師は忙しそうだから、話しかけづらい・・・」、そんな経験をしたことはありませんか?
私たちは関節リウマチ・膠原病の患者さんにとって「スタッフにいつでもなんでも相談できる環境と信頼関係」がとても重要だと考えています。その理由は患者さんがご自身にとって最善の選択をしながら治療に参加し、症状改善に向かうために、「お悩みや困りごとへの対応方法や治療の選択肢を一緒に考えて決定していくサポート」、「医学的な視点から正しい知識や情報を共有するサポート」、「不安や辛いお気持ちに対する精神的なサポート」を患者さんに提供することがとても大切だと私たちは考えているからです。
関節リウマチや膠原病の患者さんは揺れ動くご自身の体調に日々付き合いながら、長い目で治療とお付き合いをしていくことが必要です。その過程で患者さんは通院や治療のための生活の調整、治療による金銭的な負担、出来ていたことが出来なくなる経験をすることがあります。またお身体の状態に合わせた治療を実施するために、複数の選択肢の中から治療を決定する場面も出てくるでしょう。
しかし検査結果から病気の勢いやお身体の状態を確認することはできても、患者さん自身の経験やお気持ちや考えまで見ることは残念ながらできません。患者さんの経験も、生活スタイルも、お気持ちも、悩みごとも、ご希望も十人十色であるためです。
そのため私たちはコミュニケーションを大切にしています。事情をお伺いし、患者さん自身のお気持ちやご希望を踏まえたうえで選択肢を一緒に考え決定していく、そのようなコミュニケーションの積み重ねが患者さん自身の治療や病気との付き合い方への理解を促し、治療の参加と、患者さんにとって最善の治療の選択につながると考えているからです。
当院ではそれらを実践するために、様々な取り組みを行っています。
具体的な体調や生活に関するご相談から、漠然としたご不安、経済的な事情、治療や今後についてのご質問など、なんでも良いです。「どうしよう・・・」と思った時には、ぜひスタッフにそのサインを発信してください。