診療方針

寛解って何?

2024年12月17日

治療によって「病気が良くなった!元に戻った!もう大丈夫」と患者さんが実感できるような、とても良い状態を表現した医学用語が「寛解」です。

 

治療をしたわけではないのに、良くなった時は「自然寛解」といいます。

「寛解:治った様に感じる良い状態」は患者さんだけでなく、誰にでもわかるように客観性も加味して工夫されています。

患者さんの感じている気持ち(Pt VAS)のほかに、痛い関節数・腫れている関節数・採血検査結果・医師の総合評価(Dr VAS) などを加えて数値化します。計算に使う要素や計算の仕方によって関節リウマチには数種類の「寛解」の定義があります。

 

いずれも計算値が基準以下だと「寛解」となり、数値が低いほど良い状態とされています。

基準値より高いと関節炎がまだあることを意味します。そのため計算された数値は、「寛解」の判断だけでなく「疾患活動性指標」として関節炎の程度を評価することにも使われます。

患者さんの気持ちや、医師が診察した内容が 反映されているので、医師と患者さんが共有しやすいものになっていて、「寛解」は治療の目標・ゴールともいえます。