お薬の話 パート4:「お薬の飲み忘れ」
「お薬の飲み忘れ」
お薬が嫌で飲みたくないわけではありません、
お薬の形状が飲みにくくて飲めないわけでもありません、
ただ単に忘れてしまうために飲めていません、という方‥私達がずっとそばについて、「お薬の時間ですよ」と教えて差しあげたいところですが、それはなかなか難しいでしょう。
そこで、提案です。
手数料がかかりますが、朝、昼、晩と内服時間別に薬局でお薬を一包化するという方法です。
1つずつポチポチと出す手間もなく、持ち出すにしても簡単です。
お薬が変更になった時は薬局で組み直してもらえます。
当院でも何人かの患者さんは一包化にしています。
一包化に加えて、お薬カレンダーというものを併用して更に飲み忘れを防ぐ方法で対応中の方もいらっしゃいます。
また、内服のタイミングについてですが、食後と書かれているとどうしても食事を摂らなければ飲めないと思っている方がいます。
薬によっては、お食事が食べられなくても飲んだほうがよい薬もあります。
逆に、食べられない時には内服してはいけない薬もありますので、その辺りの細かい作用については医師や看護師、薬剤師に確認しましょう。
食前という指示であっても、飲み忘れたから、と全く飲まないよりは食後でも思い出したときに飲んだほうがよいものもあります。
食後30分、というのを食事が終わってから30分以内に飲まなければならないと思っている方、30分以上経たないと飲んではいけないと思っている方、その枠を外れたら飲んでも効果がないと思っている方、「食後30分」というのは、あくまでも目安であることをお忘れなく。
お薬によって起床時、食直前、食前、食間、食後、就寝前と記載されていますが、
この中で時間が大事なのは起床時、食直前、就寝前のお薬でしょうか。
何故その時間が大事なのか?というのには理由があります。
次回は、その理由について分かりやすく説明いたします。
お薬の作用を知ることが、飲み忘れを防ぐ助けになるかもしれません。