お薬の話 パート7 :「免疫抑制薬を安全に使いましょう」
「免疫抑制薬を安全に使いましょう」
免疫は身体の外側から見ただけでは、今どんな案配なのかは分かりません。
何をもって免疫が上がってきた、下がり過ぎたと判断するのでしょうか?
その1つの方法は血液検査です。
検査が多いなぁ、毎月検査しなきゃ駄目なの?という声が時々聞こえてきますが、
そのような理由で、検査は毎月しておいたほうが安心です。
ただし、どうしても毎月はやりたくない、他の病院でも採血している、という方は先生と相談してみてください。
状況によっては、採血の間隔をあける、他院の採血結果を持参する、などで調整が出来ることがあります。
もう1つの方法は、ご自身の症状です。
関節炎が悪化してきた、となれば免疫がまた暴れ出したかな?と考えますし、炎症が落ち着いてきたが風邪ばかり引くようになった、となれば身体の免疫よりそれを抑えるお薬のほうが勝っているかな?と考えます。
免疫は目に見えません。
見えない相手と戦うのは怖いですよね?
見えないからこそ、見える部分を見落とさないようにしたいと考えています。
この免疫抑制薬でリウマチは良くなったけれど感染症を発症してしまった、というのでは困ります。
こんな症状があるのだけれど、お薬は飲まないほうが良いでしょうか?という問い合わせを頂くことがあります。
どんな症状のときにお薬を飲まないと判断しますか?
①風邪症状(咳、鼻汁、痰、悪寒、発熱、喘鳴)
②傷(傷の周囲が発赤しているような場合、化膿して膿が出ているような場合、火傷のように傷が深い場合)
③嘔吐や下痢をしていて脱水傾向にある時(体力が低下している状態)
④抜歯や切開するような処置が必要になった時
⑤帯状疱疹や口唇ヘルペスなどウイルス感染している時
⑥膀胱炎や中耳炎、外耳炎、など身体のどこかで炎症が起きているような時
⑦深爪、巻爪など、感染リスクが高い現象が発生している時
上記のような症状が起きている時にあえて免疫を下げたりはしません。
どうしたらよいか迷った時は24時間対応リウマチコールやクリニックの電話を利用してご相談ください。
文責:新井